2006年8月14日 のアーカイブ

お前の音速は遅いな

2006年8月14日 月曜日

タイトルは霧雨魔理沙@東方シリーズより。

 音速というのは、音を運ぶ媒体(キャリア)によって大きく変化する。空気中では秒速340メートルそこらのスピードが、水の中では秒速1500メートルにまで上がる(数字はうろ覚え)、金属などになるとこの速度はさらに上がる。
 また、音速を基準とした速度の単位に、「マッハ」というものがある。この単位は、音速を基準としているがゆえ、航行速度などを計算するにはあまり使いやすい単位ではない(音速はキャリアの温度によっても変わるため)。しかし、「音速の壁」「衝撃波」といったものに関する研究を行う際には、これほど使いやすい単位もなかろう。
 すなわち、音速というものはキャリアによって大きな差が出てくるため、上記のように「音速」と言っても、早いものから遅いものまであるということは、単位のもつ問題として意識しておく必要があろう。数百年昔には、長さの単位が人間依存であったことも同じである。

 科学技術の最先端について、大学院生として現場の研究者を体験した立場からも、最先端というものがいかに「遅れている」かというものが分かる。
 理由は簡単で、新しいものを発案し、発表した後、最先端の技術として確立するまでの間に、次の技術のアイディアが芽生えてしまうからである。
 そんな世界にいると、最先端=5年遅い、という錯覚にとらわれてしまう。最先端の何年も、あるいは何十年も先を行っている研究室など、掃いて捨てるほどあるからだ(これこそが大学の研究室の存在意義であり、目先の研究・技術開発などは企業の研究室に任せておけばよい)。

 などと、与太話から、本題に入っていく。
 キャリア、ということで、Poloさんの日記から、番号ポータビリティ制についての記事があったので、感想を述べてみる。
 ユーザーの視点としては当然の感想ではあるものの、技術者あるいは経営者の視点から見ると、ひどく残酷で難しい要求であるとも感じる。
 キャリア変更に対して、各種サービスに関しては捨てるのが当然(逆に言えば、キャリア変更をさせないために捨てたくない各種サービスをつける)なので、ここではポータビリティ後のキャリア変更で致命的になりうる唯一の項目、メールアドレス一点に絞って議論をしたいと思う。電話帳はキャリアが変わってもケータイショップにお願いすれば移行できるし、着メロやメールの過去ログなんかは白ROMになった旧いケータイを残しておけばよい。

 番号ポータビリティ制度が望まれていたのは、携帯メールが普及する遙か以前のことからである。このころ、メールアドレスについてはキャリア間通信が確立していないこともあって、それほど気にしている声も聞かなかった。当時の私の情報収集能力は低かったが、今考えても当時にメールアドレスの移行を促す理由はない。
 さて、一社で行うならともかく、複数の巨大企業を相手にして、その利害を調整しながら新しい共通規格を探っていくのは、非常に難しいことである(みずほ銀行の統合失敗は記憶に新しい)。
 この状況下で、何年もかけて調整に継ぐ調整、意見交換に継ぐ意見交換を重ねて、やっと告知が出来たと思ったら、世の中はすでにケータイメール時代。
 また、現在ケータイで使っているメールプロトコルは、各社ばらばらで、SMTPですらないという。これを統合していくとなると、また基準の規格がうんぬん、調整のための規格がうんぬん、と始まることになる。また、サーバー・DNSの問題までからむと、利害関係はとんでもなく複雑になろう。
 逆転の発想をして、元のケータイアドレスから先のケータイアドレスへ無料転送するサービスを考えてみても、会社間のサービス調整に問題が出てくる(特に絵文字とか。なんであんな面倒なもの発明するんだよorz)。もちろん、他のキャリアに逃げたユーザを安い値段でフォローしなきゃいけないキャリアの側にだって不満は募る、今はSPAMメール対策にアドレスを変更する時代なのだから。
 こうして考えてみると、企業の論理からはメールアドレス移行が非常に難しいと考えられる。この壁を乗り越えてまた調整する、と考えても先は長い。

 企業の大きな利益・損益のからんだ規格や法律作りは、ユーザーの利用形態の変化に比べて、どうしても遅くなってしまうことは否めない。拘束力のないW3Cですら、統一された規格の勧告を行うには数年の実践を要する。
 とりあえず、最初の一歩として、番号ポータビリティという一つのサービスが実現できたことを正直に喜びたい。そして、上記「メアドポータビリティ」の難題に挑むべく、通産省と各キャリアの方々には、再度奮闘していただければ幸いかと思う。

夏の聖戦おつかれさまでした

2006年8月14日 月曜日

一般参加者で三日間、サークル・スタッフ参加者で数週間〜数ヶ月にわたる戦い、夏のコミックマーケット参加おつかれさまでした。
私もなかなかコミケらしい戦いをさせていただきまして、今は心地よい疲れの中、充実感を振り返っている最中でございます。

時系列。

・一日目
 午前中は自宅でひたすら製本作業。午後に逆三角形へ向かい、べるさんに依頼した表紙カバーを取得。
 その後万葉夢堂さまに突入するものの、時間が遅く売り切れ。
 Q-turnさんを自宅に連れ込んで製本作業続き。ここで50部くらい完成する。

・二日目
 サークルチケットを使って頼まれものを並びに、N-010さままで行く。少し出遅れたところで、初手2限。頼まれものは4部。1周したら1限に変更、Q-turnさんに助けを求める。3部めはとれたものの、4部めは叶わず。心の中の目標が、自分含めた5部だったのでちょっと残念。
 その後、マリみてサークルを軽くまわってすぐ帰宅。
 翌日のサークル準備を整えてから、蓉子さま同盟と飲み。べるさんは完売とのこと。おめでとうございます。

 買い戦績:6冊

・三日目
 寝坊する(汗
 しかし、雄真@はぴねすっぽい服装での売り子、という最低ラインは堅持する。時間もかからないし。
 行きの電車の中、売り子のひれさんに携帯で連絡を取りつつ、買いの部数確認。
 サークル入場・設営の後、おとボクチャットのメンバー(はくほーさん@むげんれんさ、家名さん@恵女OGいつきさん@Till)と新刊交換。
 続いて、はぴねす!ブロック(S-01a/b〜S-04a/b)の7サークルに対しても新刊交換を申し出る。快く引き受けていただき、ブロックの新刊が完全に揃う(ぉぃ。
 最終確認の後、初手でsazさまの本をとる。その後、おとボクブロックを制覇し、一般入場の様子を見て手早く準にゃん本を回収。西に行き、準にゃんコピー本を入手の後、web関連やSolarisなどの本を購入し、スペースに戻る(戻る途中、女装少年関連のブロックに偶然足を踏み入れたお陰で一冊の準にゃんイラスト本に巡り会えたのは奇跡と言おう)。
 で、ひれさんから売り子を引き継ぎ、両隣の方と雑談しながら、スペースでまったりする。本当にまったりになってくる13:30以降に、お隣のマナノミズさまにスケブを書いていただく。口紅をお色直しする準にゃん。言い表しきれないほど可愛い。本当にありがとうございました。宝物にします。
 終了後、頼まれものを受け取った後、いつものようにKanonメンバーとねぎしで食事をして帰宅する。

 買い戦績:42冊
 売り戦績
  新刊 25部(別に10部を新刊交換)
  既刊 17部

 Windmill Festival同様、雄真っぽい格好は誰にも気づかれなかったようだった。まあ地味だし、エロゲ主人公の服装なんて誰も見ないしな(瑞穂きゅん等例外あり)。

 熱いコミケもおわり、次はボクみて3。これが終わったらしばらく参加予定を空白にします(冬コミ、十ロザはサークル参加いたしません)。ちょっといろいろとやりたいことが多いので……。