世界は、王水でできている。

久々の日記ではあるが(←blogを日記言うなwww)、コミュニケーションに関して、最近思うことをつらつらと書いてみる。

……ということは、コミュニケーション関連でだいぶ苦労してると思ってくださいなw

 コミュニケーションの基本ルールで、しばしば言われる二つのルールがあります。
 「ゴールデンルール」と「プラチナルール」です。
 ゴールデンルールとは、「自分がして欲しくないことは相手にもしない」すなわち「自分がして欲しいことを相手にもする」ルールを言います。
 プラチナルールとは、「相手の気持ちに合わせて相手が望むことをする」すなわち「相手がして欲しいと思っていることをする」ルールを言います。

 この二つのルールが同じように見える場合、コミュニケーションにおいて、致命的なミスを犯すことがあります。
 それは、「一人一人は、立場も違えば考え方も違う」という、字面では非常にあたりまえの原理です。

 友人との一対一であれば、気心が知れているから簡単でしょう。

 しかし、気心の知れない人との一対一は? そして、多対一は?

 プラチナルールには、知識と想像力と数の限界があります。そして、この瞬間にプラチナルールからゴールデンルールに切り替えると、立場と考え方の違いという問題が発生し、コミュニケーション能力を一気に奪ってしまうのです。

 タイトルに「王水」と書きましたが、王水とは塩酸と硝酸の混合物で、金を溶かすことのできる酸として有名なものです。
 すなわち、「ゴールデンルール」なるものは、本質的に意味をなさないのです。

 このとき、知らない人との一対一であれば、相手の立場を推定することで擬似的なプラチナルールを実施できます(真のプラチナルールではないためコミュニケーションの問題は残りますが、相手の立場の推定を補正していけば、いずれ真のプラチナルールに近づきます)。

 しかし、一対多の場合、そうはいきません。

 そこで必要なのはプレゼンテーションスキル、いわゆる、「自分の考え方を共有してもらう」ための方策です。
 自分の考え方を共有してもらうためには、自分の行動と態度と考え方と方策のすべてを、可能な限り「あらゆる立場から」検証する必要があります。
 そして、検証したところで、その事実をわかりやすく伝えることに、また細心の注意を払う必要があります。
 こういった苦労の先に行った発表でも、理解されないことは往々にしてあり、手を変え品を変え主張を繰り返すこともまた必要になります。
 このとき、「手を変え品を変え」の手と品を選ぶにもっとも有効な情報はプラチナルール。独りよがりなゴールデンルールは、ここでもやっぱり世間という名の王水に溶かされてしまうのです。

 ……では、具体的にどうするか。
 プラチナルールを使うのですから、もちろん答えは「状況次第」です。

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コメント / トラックバック2件

  1. ojya より:

    コミニケーションは本当に大事ですね
    それゆえに、

    ただ、たくみさんの挙げた2つのルールの内、先に
    限界が来るのはいずれの場合でもプラチナルールだと思います
    「一人一人は、立場も違えば考え方も違う」という事ならなおさら相手のして欲しい事を読むのはずれてくる可能性があるのかな、と

    もちろん、これもたくみさんと私の立場、考えの違いかもしれませんが…

  2. 菅野たくみ より:

    >オジャさん
    コメントありがとうございます。

    限界が早いのはプラチナルール、というのはまさにおっしゃるとおりです。

    頭の切れ味悪い中で書いたので非常に読みづらいのですが、本文の要素は、
    ・ゴールデンルールはそもそも意味を持たない
    ・プラチナルールはすぐに限界がくる
    の2点であったりします。

    また、「相手の立場から推測した擬似的なプラチナルール」と本文で記しましたが、コミュニケーションでは、これも大問題を引き起こす可能性があります。

    つまり、相手の立場と人格がかけ離れている場合です。

    本当は、「相手の人格を言い当てた完全なプラチナルール」が必要なところ、立場から推測した時点でそもそも人格系にたどり着けないという罠が仕掛けてあります。
    でもこれって……対処できないんですよね orz

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