elder-alliance.org トップ   ブログ   サークル   KanonTCG   マリみて   おとボク

elder-alliance.org  >  聖女の箱庭で  >  まず、きっかけは食中毒が誤導。

まず、きっかけは食中毒が誤導。

「くだらない……本当に、くだらない……」

世界史の教科書を眺めながら、由乃は今日の失態を悔いていた。

江利子の仕掛けを見破れなかった悔しさをじっとこらえて、明日の小テストに備える。範囲は唐の時代の東洋史。

一通り覚えたところで、手を休めて今日の反省をする。

原因は、食中毒になってやろうなんていう暴走。

自制できないからこそ、あんな無様な姿をさらすことになった。

賞味期限なんていう先入観に惑わされなければ、一発で見抜けた仕掛け。

こんなとき、冷静な志摩子さんがうらやましいと切に思う。

で、なんで江利子さまがあんな回りくどいことをしたのだろう?

「しょくちゅうどく」という思いこみが原因で由乃は「ぶざま」な姿をさらした。

「しょくちゅうどく、ぶざま」を並び替えると、「しょうぶくまざ、どちゅく」。

「どちゅく」は、「どつく」でいいとすると、意味は「勝負・熊・座、どつく」。

熊はあの熊やまのべでいいとして、問題は「どちゅく」の意味。

なんで赤ちゃん言葉だったのか、そしてなぜどつくようなことになるのか。

「さすがに考えすぎよ」

翌朝、令ちゃんは早速、由乃の考えを否定した。

「いくら山辺さんに小さな娘さんがいるからって、そんなくだらない語呂合わせが通用するはずないじゃない」

令ちゃんの言葉は、しかし由乃の考えを裏付ける要素を含んでいた。

「小さい娘さんがいる、で、熊にプロポーズするときに、その愛を受け取る座をかけて娘さんにどつかれないかと」

由乃の声が、少しずつ荒くなっていく。

「結局のろけたかったわけねっ!くだらない、本当にくだらないわっ!」

2ヶ月後の剣道大会までに妹を作るという意味との二重意味ダブルミーニング

江利子のお菓子ギフトは、実にバラエティに富んでいた。

おしまい。

あとがき

唐の時代の東洋史。ちょうど、百済くだらが滅ぼされる時代です。

で、どの辺が蛇足かといえば、このSSの存在そのもの。

バラエティギフトの後日談としても、解説としても、そしてアナグラムの存在意義も蛇足といえます。

ね、くだらないでしょ?

おそまつ。

追記:

言葉の並び替えの部分に少々ミスがありました。お詫びして訂正いたします。(2004.4/14)

参考文献

清涼院流水「カーニバル 一輪の花」(講談社文庫,2003)

清涼院流水「彩文家事件 下克上マスターピース」(講談社ノベルス,2004)