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elder-alliance.org  >  奇跡のかけら  >  KanonTCGSS  >  その20

この話は、Key・VisualArts「Kanon」およびティーアイ東京「Air&KanonTCG」から取材しました。 関係する会社名・商品名に限り実在しますが、その他全てフィクションです。 以上をふまえた上で、この話をお楽しみ下さい。

第20話~記憶喪失~

「みなさま、本日は当店のAir&KanonTCGの大会、『観鈴の夏祭り』にご参加いただき、ありがとうございます」

7月初旬、大会当日。栞と祐一は、いつもはするはずの、練習プレイを全くしていない。

「それでは、大会スタートの前に、本大会の特別ルールを公表いたします」

そう前置きしてから、大会の主催者・沢渡真は説明を始める。

ストーリーチェイン『2人のゴール』を成功したプレイヤーには、対戦相手からポイントを3点もらう。

ストーリーチェインに入る宣言をしてから、最後のストーリーチェインまで届かなかったプレイヤーは、対戦相手に1ポイントを支払う。

ただし、失敗するストーリーチェインは、『2人のゴール』に限らない。

ポイントの計算は、専用のコインを使って行われ、ポイントは0点未満にならない (ポイントが十分にない場合は、このルールによるポイントの移動は、どちらかが0点になるまでに限られる)。

初期のポイントは10点。

大会終了時、ポイントの申告を行い、ポイントの高い方から順に、賞品を手に入れることができる。このポイントは、勝負とは関係ない。

「……といったルールを追加いたします。何か質問はございますか?」

主催者がそう言うと、ある青年が手を挙げる。

「……ストーリーチェインなんですが、使われたイベントカードは、捨て札ですか?脇に置きっぱなしですか?」

AirTCGの、KanonTCGには存在しないルール、ストーリーチェイン。その戦略の、根底にある質問。

捨て札置き場に置かれるタイミングが違えば、デッキも戦略も当然違ってくる。 例えば、『楽しい晩ご飯』『食い逃げ』の使用タイミング、『残念賞進呈』の対象になりうる可能性、『銀羽の輝き』チェインの成功率など……。

ルールサマリーが公開されていない以上、正式なルールは存在しない。

その、重大な質問に、ヘッドジャッジ・川澄愛はさらっと答える。

「ただいまの質問ですが、捨て札にしてください。 KanonTCGのルールサマリーによれば、イベントカードは『効果が処理されると捨て札置き場に移動します。』と明記されているためです」

「ありがとうございました」

しかし、そんな質問は、祐一たちには無意味であった。

(……やっぱり、恐竜だよな……ストールのままで正解、か)

(祐一さん……公式戦で、絶対に圧勝してやるんだから……)

この2人、さっきから隣に座っているのに口も聞かない。

……夫婦げんかは犬も食わぬ、というが……

「それでは第1回戦の組合せを発表します」

いよいよ、スコアシートが席に並べられる。

「……、ばにらさん、謎ぢゃむさん、……」

なんと、一回戦から祐一と栞の戦いである。

「栞、よろしくな」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします」

そう言って、2人はデッキをシャッフルし始めた。

(祐一さん……絶対に、完膚無きまでに叩きのめす!)

「嫌いなら、完膚無きまでに叩きのめしてみたら?」……祐一が思わず口にした、何気ない台詞が栞をここまで熱くさせる。

(……なんで、栞はこんなに機嫌が悪いんだろう……俺、何かしたか……?)

……そんなことなど、しっかり忘れている祐一だった……。

つづく。

あとがき

更新ペースがいつものペースに戻っていますが……あまり気にしないでください。

新シリーズ、「2人のゴール」第4回、「記憶喪失」、いかがだったでしょうか?

現在、Q&Aとルールサマリーが公開停止中ということもありまして、 プレイヤーのルールのよりどころが、わずかにスターターのルールブックと、オフィシャルガイドブックのみとなっています。

しかも、オフィシャルガイドブックのQ&Aは、β版のテキストを引きずっていたりして、あまり信頼の置ける本ではありません……

この環境を、ティーアイ東京は何とかするのでしょうか?

次回は、「2人のゴール」。

祐一と栞の勝負の結果は?そして、次にやりこめられるルールは?

……今回も、やっぱり、まだ決めてません。(w

それでは、次回をお楽しみに。